間違いなくスター誕生,そう思いました。
弱冠18歳,最年少コンテスタントのユンチャン・イム(韓国)のラフマニノフのピアノ協奏曲3番を聴いたときです。
出で立ちはまだ少年らしい初々しさ。でもいったんステージに出てくると空気が変わります。
セミファイナルで見せた圧倒的なテクニックと聴かせる音楽性に裏打ちされた演奏をさらに熱くしたようなラフマニノフの3番。ソロの部分の美しさとオーケストラとの迫力ある掛け合い。どこをとっても引き込まれる演奏でした。
ラフマニノフの3番といえば,前回の浜松国際ピアノコンクールでも韓国出身のヒョク・リーが弾いていましたね。ヒョク・リーさんは,浜コンでは第3位,牛田さんが2位でした。ヒョク・リーさんは昨年のショパン国際ピアノコンクールではファイナルまで進出,惜しくも入賞はなりませんでした。ヒョク・リーさんのラフマニノフも素晴らしい演奏でした。
ラフマニノフの3番は,映画音楽でもよく使われるロマンチックで哀愁感いっぱいの2番とは違って,あまりメジャーでないかなと思っていましたが,コンクールではとても人気な曲ですね。ピアニストにとっては勝負曲みたいな位置付けかもしれません。
そろそろ結果発表が秒読み段階です。注目のユンチャン・イムさんはどうでしょうか?
こんなレベルの高いコンクールで優勝した辻井伸行さんのすごさがあらためてわかります。