森の小人のブログ

体重を落としたい。長年の夢をやっとかなえました。次は健康と人生の楽しみの両方をめざして暮らしていきます。

【はじめての一人旅の思い出】長崎県平戸

7月の3連休が近づき,旅行の予定がある方もいらっしゃるでしょう。私は3連休は持ち帰り仕事に忙殺されることが確定なので,旅行は行けません。(いつものごとく無給のサービス残業

 

さて,私のはじめての一人旅の思い出をふり返り,悲しい現実からしばしうさ晴らしをしたいと思います。

大学1年の春休みでしたから19歳になったばかりの時でした。ずっとあこがれていた一人旅に出る決心をしました。行き先はどこでもよかったのですが,まだ行ったことがないところにしようと思い,九州は長崎県の平戸にしました。

当時はネットがなかったので,書店で買った電車の時刻表の巻末に掲載されている宿泊施設に電話をして予約を取りました。とにかく大学生は時間はあるけどお金がないのですから,安いところをさがしました。予約をしたのは民宿です。

 

九州の博多までは新幹線で行き,そこからローカル線に乗り換えて,フェリーで平戸に渡りました。九州自体が初めてだったので,車窓から見る景色が新鮮で,一人なのに全く退屈しませんでした。フェリーを下りて平戸の島内を徒歩で散策し,民宿に着きました。その民宿は相部屋で,大学4年生の卒業旅行組の二人連れ,高校生の卒業旅行の二人連れ,そして一人旅の私の5人で和室に泊まりました。はじめにみんなで自己紹介をして,あっという間に打ち解けました。合宿みたいです。部屋にトイレ・バスはなく本当に寝るだけの部屋です。みんなで共同のお風呂に行き,お風呂上がりに夜の平戸を散歩することにしました。といっても外に出ると本当に何もなく,ぶらぶら歩いていると一軒だけ灯りが見えました。ジャズの流れている喫茶店でした。そこでみんなでホットココアを飲んで帰りました。

 

次の日の朝は私は長崎に向かうのですが,高校生の二人連れも長崎だったので,いっしょにローカル線に乗り,長崎に着くまで楽しくしゃべり続けました。降車するとき,ずっと手を振ってくれました。一期一会の縁でした。今では旅行で見ず知らずの人と相部屋なんて考えられない時代になりました。

 

長崎観光をして博多に向かう電車に乗りました。私の近くに北海道から来ている初老のおじさんグループが座っていました。私が電車の中で昼食の菓子パンを食べていると,そんな私の様子をチラチラ見ていたおじさんの1人が話しかけてきました。

「駅弁がひとつ余っているから食べませんか?」

びっくりしました。本当に駅弁が余っているのか?きっと菓子パンを昼食に食べている貧乏旅行の私を気の毒に思っての申し出に違いありません。丁重にお断りしました。で,博多に着くまで北海道のおじさんたちといろいろ話をしました。大学で勉強している内容,北海道のこと,いろいろ。今だったらこれまた考えられませんね。

 

一人旅では一期一会の出会いがいろいろあり,今ではよき思い出です。平戸の民宿で食べた朝ごはんのわかめの味噌汁のおいしかったこと。乾燥わかめをいつも味噌汁に入れていたので,新鮮なわかめのおいしさに目覚めた旅でもありました。